声なきものの唄とは？

声なきものの唄とは安武わたる先生の作品です。

この作品は最下層遊郭に売られた少女が見る、この世の地獄を描いた作品です。

明治後期、瀬戸内海の伊之島で生まれ育った活発な少女・チヌ。

母はなく、幼いころから父親と、美しい姉・サヨリとともに暮らしていました。

ある時、父が死に、姉妹は人買いの競りにかけられてしまいます。

サヨリは高値で女衒に売られ、チヌは下層遊郭の「須賀屋」へ売られた。

生きていればいつか姉に会えると希望を持つチヌでしたが……？

そんな声なきものの唄という作品は、女郎を描いた作品が好きな人や、苦労物語が好きな人におすすめの作品となっております。

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声なきものの唄のあらすじ(2巻後半)

明治後期、瀬戸内海の伊之島で生まれ育った活発な少女・チヌというのがこの物語の主人公です。

母はなく、幼いころから父親と、美しい姉・サヨリとともに暮らしていました。

ある時、父が死に、姉妹は人買いの競りにかけられてしまいます。

姉と別れたチヌは、少しずつ遊郭で成長していくのでした。

あれから数年たち、チヌは大人になりました。

そんなチヌの付き人である美緒。

美緒には秘密があり・・・？

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声なきものの唄の濃いネタバレ(2巻後半)

サヨリのことを知っている、という杉浦というチヌの客。

チヌは喉から手が出るほど欲しかったサヨリの情報が得られるかもしれないと、杉浦に貢ぐことにします。

杉浦に金を貸したチヌ。

しかし、杉浦は、あてにしていた商売の金が入らず、サヨリのいる京へ渡れなかった、と言いました。

そうして、サヨリのためにチヌはさらに杉浦にお金を渡します。

一方で、最近とても眠そうな美緒がいました。

美緒はチヌの付き人であり、仕事も一生懸命やってくれる女中です。

しかし、そんな美緒が最近やたらと眠そうなのです。

そんな美緒の様子がおかしくなったのは、先日一彦が訪ねてきてからでした。

一彦とは、美緒の兄であり、名家の息子です。

名家とはいっても、今は落ちぶれているそうで、その家を復興させるために、一彦は両親の期待を一身に背負っているようでした。

一度一彦が会いにきてから、それからは頻繁に美緒に会いに来るようになります。

最初は楽しそうだった美緒でしたが、徐々に元気をなくしていきます。

その元気のなさを悟られないように無理な笑顔するようになる美緒。

チヌはそんな異変を感じとりつつも、サヨリのことで頭がいっぱいでした。

そんなある日、美緒は粗相をしてしまいます。

それほどに疲れがたまっているようでした。

それと同様に、チヌも疲れがたまってきました。

そんなチヌを見透かすように、若は今日はもう帰るよ、疲れてるようだからね、と優しくいい、帰ってしまいます。

なんとか50円を工面して、杉浦に渡さないと、と考えているチヌ。

杉浦は唯一の手がかりなのです。

若に言えばすぐ貸してくれるだろう、しかし、だからこそ言えない、とチヌは心労を積んでいました。

チヌは来るたびにお金を貸して欲しいという杉浦をを疑いません。

しかしわそんな杉浦は、実はサヨリの手がかりなぞ何も知らない男でした。

ただチヌに合わせてそうやって言えば、お金をくれることに味をしめ、きていただけでした。

その事実が発覚し、ショックを受けるチヌ。

さらに、その時美緒の姿がないことに気づいたチヌは、杉浦のことは放っておき、美緒の身を案じます。

美緒はいつも一彦に連れられ味つ屋にいっていました。

そこに行くと、なぜか一彦しかそこにはいません。

まさか…、と考える二階に行くと、そこには主人と美緒がいました。

「腐れ外道」と一彦とその主人にいうと、チヌは美緒を連れて外へと出ます。

美緒に優しく声をかけるチヌ。

自分も杉浦に騙されていたのだと美緒に言いました。

その言葉で、美緒は涙をとめどなく流すのでした。

美緒は一通り泣くと、また元気になるのでした。

チヌも、より強くなります。

栄太はそんなチヌに好意を寄せますが、そんな栄太を睨む若。

若もまた、チヌに好意を寄せているようでした。

場面は変わって、廓。

チヌのいる遊郭の一番手、巴が検査で引っかかり、入院することになってしまいます。

そのため、二番手だったチヌがこの遊郭の看板娘になりました。

きばらないかんよ、と言われるチヌ。

今日はそんなチヌの最初の見世でした。

チヌは頑張りますが、客にはあまり評判は良くないようでした。

それもそのはず、まだチヌは若すぎるのです。

バカにされることには慣れているチヌでしたが、慣れない重圧に少し落ち込むのでした。

まぁあんたの役目は若様を繋ぎとめておくことぐらいだから、という女将。

へぇ…と青い顔をしながら返事をするチヌ。

そんな若は最近チヌの元へ訪れなくなっていました。

どうしたのかと危惧していると、若から手紙が届きます。

どうやら若は今、大阪に来ているようでした。

しばらくはいけない、と書いてあったその手紙を見て、チヌは涙をにじませます。

そして・・・？

(この後衝撃の展開へと続きます。)

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感想

今回の話でも、チヌの遊郭での奮闘ぶりがうかがえて、最初の頃の頼りなかったチヌを思い出すと、その成長を感じられて面白かったです。

それにしても、いったいこの作品はどんな結末を迎えるのか、サヨリの行方がまだ全く出ていませんから、結末が今から楽しみですね。

この頃の日本ではこういう人がたくさんいたのかもしれないな、とリアルな描写に思わせられることも多く、丁寧に描かれているのでそういうものが好きな人にもおすすめの作品です。

そんなこの作品は、女郎を描いた作品が好きな人や、苦労物語が好きな人におすすめの作品となっております。

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