漂流ネットカフェの濃いネタバレと結末!困惑と絶望の始まり

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漂流ネットカフェ : 1 (アクションコミックス)

漂流ネットカフェのあらすじ!

結婚して、子供もできて順風満帆な生活を送っているかと思いきやどこか物足りない日々を送っている土岐(とき)耕一。

ふと会社帰りに立ち寄ったネットカフェで、初恋の人遠野果穂と再会する。

再会を喜んだ二人だったが、突如天候不良で停電してしまい帰れなくなってしまった。

夜が明けるをそこは、ネットカフェの建物以外全て消えてしまっていた…。

妻・子供の心配しつつも遠野は自分が守ると決意する土岐。

ここは一体どこなのか、土岐は家に帰ることができるのか、さまざまな人間模様が繰り広げられる作品になっております!
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漂流ネットカフェの濃いネタバレと結末!困惑と絶望の始まり

第1話 遠野果穂のネタバレ!

「ギャハハハハハ」

「とう!」

掃除中
男子中学生が雑巾で遊んでいる

「きゃっ」

「ちょっと 土岐くん!汚いなあ!
雑巾振りまわさないでよ!」

「なんだよっ…」

「遠野がそんなとこ立ってるからだろ?」

「なにィ~~~?」

「まて!!」

「なんだよぅー!!」

廊下を走り回る土岐と遠野
遠野が土岐を捕まえる

バッ

「えい!」

「!!!」

「つかまえた!」

“……あ……”

“いい……”

“……匂い……”

「もう 逃がさない…」

あの頃…

あの頃の僕は

何て幼かったんだろう…

ピピピッ

ピピピピッ

「…ん…」

鳴り続けている携帯のアラーム

「ん…」

「う…」

ピッ…

ようやくアラームを止める土岐
枕に顔を埋めている

「…」

「耕一くーん!」

声と共にカーテンが開かれる

「起きて!ホラ!」
「耕一くーん!!」

「もーーーーー
起きるのくらい一人で出来ないの?
あたしだって大変だかんね!」

「起きてた…
起きてたって…」

「んもーーーーー」

靴を履き、会社に行く土岐

「じゃ…行ってきまーす」

「待ってー」

どたどたとみゆきがやってくる

「え?」

「だめでしょ?
この子にも ちゃんとあいさつしなきゃ~~~」

「あ…
あぁっ……そ…そっか!」

お腹の赤ちゃんに向かってあいさつをする土岐

「い…行ってきまあ~す……」

…ホントに聞こえてんのかな?

「フフッ 行ってらっしゃい」

電車に揺られている土岐
朝の満員電車で混んでいる状態

ふと、目の前に座っている女子高生が暑そうに
パタパタと手で扇いでいる
汗でシャツが透けて下着が透けていることに気づく

“…………やわらかそうだな…”

“ゆきえも もう妊娠5ヶ月か…”

“5ヶ月……セックスしてないんだなオレ……”

“あーーー…セックス……してえなー”

社内、カタカタとパソコンに向かって仕事している土岐

オレももう来年で 30かあ~~~…

「…………」

この会社で働きだして…

うわっ もう8年かよ!?

早えーなぁ~~~

「あー ダメだ眠い…一服しよ」

まだ信じらんねーよ

子供が出来るなんて…

「あっ 土岐!」

喫煙室には二人先客がいた

「ちょうど良かった!ちょ…ちょ!」

「おつかれーース」

「ん?」

「明日の夜って空いてるか?」

「あーーー…空いてるけど…何?」

「合コンしようって話しててさ 浜崎の友達の女の子3人と
すっげーカワイイんだって! オマエも来ない?」

「いやいやいや無理だよ!
奥さん妊娠中だぜ!?」

「バレたら怒られるし…」

「なーにマジメなこと言ってんだよ!
ただの合コンじゃんか!」

「オマエもいろいろたまってんだろ?
最近ワクワクしてるか!?」

「せっかく誘ってやったんだからさー
攻めていこうぜ!攻めて!!」

「アホかおまえ!?
オマエみてーに独身気分じゃ いられねーんだよ もはや…」

「…………何かオマエ…最近ますます」

「つまんなくなったな~~~…」

「え?」

「わかったわかった また今度な」

「おつかれース」

喫煙所から出ている二人

「……はァ? 何だそれ…」

夜、帰宅する土岐

「ただいまー…」

「ふぅ…」

「おかえり!」

「ねーーーねーーーさっき動いた!」

「ポコポコって!さわってみて
さわってみて!」

「え……何が………?」

「何がじゃなくて…胎動だよォ!ホラ早く!!」

「え……ああ! マ……マジで!?」

膝をつけおなかに耳をあてる土岐

「んーーー… どの動き……?」

「オエッ」

「!?」

「ちょっと耕一くん……またタバコ吸った!?」

「臭い!!」

「えっ!?あ ゴメン! そんな臭う…?」

「何で やめてくんないの!?
タバコは赤ちゃんに悪いって言ったじゃん!?」

「いや……わかってるんだけど…なかなか やめらんなくて…」

「いっつも そうだよね耕一くんって…
私の言う事なんか全然聞いてくんないじゃん!!」

「父親になる自覚 ないんだね!!」

「いやでも…大変なんだよタバコやめるのって
ゆきえにはわからないかもしれないけど…」

「ハァ!?」

「何言ってんの!?
私の方が大変に決まってんじゃん!!」

「そっかー 耕一くん
私のこと全然考えてくれないんだね!」

「いっつも そう!!家事も してくれないし
私のケアもしてくれない!」

「ボーっとしてるだけじゃん!!
そんなんじゃ安心できないよ!!」

「あやまって!!」

「…………………………………」

「ハイハイ ごめんなさい!!着替えぐらいさせてくれよ!!」

ぐいとゆきえを肘で押して部屋の中に
入ろうとする土岐

「な…何で押した!!」

「今 何で押したあ!!」

「ひどい!!暴力男!!」

「こんな……あたしのストレスためて
子供殺す気でしょ!?」

「もーやだ!!
あんたなんかと子供なんか育てないッ!!」

バンッと扉を閉め自室に籠るゆきえ

「………ハァ~~~…」

そのまま自室で眠るゆきえ
リビングで物思いにふける土岐

……変わったよな~~~ゆきえ……

何つうか……確実に母になってるな

この携帯買ったのも…もう5年も前か……

つき合い初めのころ…

2人で一緒におそいのケータイ買ったんだ……

そもそもこれも限界だな

つい昨日のことみたいなのに…

何か信じらんねーな…ゆきえと会うまでオレ…

半童貞

だったんだもんなあ…

初めて……

初めて人を好きになったのは

中2のとき

遠野果穂が転校してきた時だった

「はじめまして…遠野果穂です」

クラスのどんな女子よりもかわいくて

すごくエロイ雰囲気を持った遠野に

僕だけでなくクラス中の男が

惚れたのは間違いない……

遠野は僕と同じ塾に通い出して…

幸運なことに僕と遠野はすごく仲良くなっていた

「すごい雨だね!
あ また光った!」

「ひッ」

「え!?今の何!?
もしかして雷怖いの?かーわいい!」

「うっ…うるっせーな!」

「アハハッ」

突然、ふっと室内が暗くなる
みんなの叫び声、停電にテンション上げる男子
先生の声

「…!」

僕の左手を

あたたかい手が包んでいた

“とっ と…おの…!?”

“えっ…!?な……なに…!?”

「!!」

ペロ…

遠野が舌先で土岐の鼻先を舐めてきた
ビリビリと脳天を突き抜けるような快楽

「おっ ついた」

電気が再びついたと同時に遠野は土岐からサッと離れていた

「え…?」

「ふふ」

なぜ遠野はあんなことをしたんだろう?

……その時から僕は逆に遠野をさけるようになってしまった

恥ずかしくて恥ずかしくて

どうしていいかわからなくて

そしてそのまま僕らは中学を卒業して

遠野とはそれっきり…………

そして…

暗黒の高校・大学時代がやってきた

僕は女のコの前だと緊張してしまって

まともに女のコと話すことすら出来なかった…

でも21のとき

合コンで会った5コ上のお姉さん…

みゆきさんにお持ち帰りされた

でも…

結局 緊張して全然勃たず…

ダメだ……オレはダメだ……

オレは もう…一生セックスできないんだ…

そんな僕が…

大学卒業して 今の会社に入った23のとき…

友達の紹介でゆきえに出会った

「初めましてー高橋でーす」

最初に思ったことは…

“この人…話しやすいなあ……”

ゆきえは僕の一コ上だったけど 全然そんなふうに思えなかった

自然と……ふつうに話せたんだ

「ねーねー 今度ウチに遊びにおいでよー」

そして…

「あ…」

「うん…」

「そうそこ…あっ」

「……………できた……」

それからボクはゆきえのアパートにほとんど住んでるようになった

そして…

「ねー今度親が東京にくるんだけどさ
会ってくれる?」

「あ……うん…いいよ」

付き合って一年後……

あっという間に結婚した

結局……

3人か…オレの人生の女って……

…いや…正確には1人か…

ゆきえのことは…すごく愛してる……と思う

幸せだ……確かに……すごく

ゆきえのおかげで僕は救われたんだ…

でも……未だに思ってしまう…

遠野と過ごしたあの頃が…

オレの人生のピークだったんじゃないか……!?

もしもあの時オレが逃げなかったら

遠野と付き合って…バラ色の高校生活だったとしたら…

「むお~~~…」

次の日
ゴンゴンとふすまをノックする土岐

「ゆきえー」

「………起きてるー?」

「なあ……ごめんな昨日の事」

「オレ もっとゆきえのことサポートしなきゃいけないのに…」

「私も…ちょっと言いすぎたかも……」

「………………オレ もう仕事いくけど
あとで ちゃんと話し合おうよ」

「行ってきます……」

あの時のゆきえの後ろ姿を……

僕は一生忘れないだろう……

「じゃお先でーす」

「あ おつかれー」

「今 帰りか?」

「よー これから行くぜ~合コン!!
バカだな~オマエ こんなチャンスを逃すなんて!」

「……うるせーな
オレは もともと合コンとか好きじゃねーんだよ……」

「ハハッ!まーた つまんないこと言って!」

「じゃあなー!」

「おつかれ―ス」

「………」

うーーーー

何だよ この雨

ムシムシするにもほどがあるだろう…

帰ってら話し合いか…また長くなりそうだし…

「………」

あーーーー…

帰りたくねーなー…

“ネットカフェ…か”

“そーいえばオレ…入ったことないなあ”

“ちょっとだけ寄ってみるか”

「いらっしゃいませーー」

「お時間いかがなさいますかー」

「あ…えーと
じゃあ…1時間くらい…」

「30番のお席になります
ごゆっくりどうぞ―」

「えーと…30番30番…」

座席につき、椅子に腰かける土岐

「おほー…なかなか…」

せまいかなと思ってたけど…この狭さが逆に…いいな……!

すげー落ちつく…

何か……外の世界のことなんかもうどーでもいーやー

「……マンガ取ってこよ♪」

なーに読もっかなー…

あ…そうだ!中学生のとき好きだったアレ!

アレねーかな?

えーっと…

…あれ?途中からだし

隣でパラパラと本の中身を確認する女性に目がいく

何だよーーー…

せっかく読む気マンマンだったのに…

隣の女性の顔を確かめようとした時

ドクン

―――その時

15年経っていても僕には一目でわかった

それが…

遠野果穂であることが

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第2話 長い夜のネタバレ!

遠野…

遠野果穂

中学生の頃の僕の初恋の人……

二度と取り返せない

僕の人生のピーク…!

その遠野果穂が

この……たまたま入ったネカフェの中で……

目の前にいる……

遠野果穂が目の前に!!

カン違い…?

ただ似てるだけ?

……いや!!

15年たっててもわかる!!全身が肯定してる!!

……どうする!?

話しかける!?

でも…

「え?土岐…さん?いや…ちょっと覚えてないんですけど」

いや…それならまだいい…

「……はあ?いや…ちょっと…スイマセン」

こういう感じかも…!

だいいちもう15年も前の話だし…

オレも遠野も29…

結婚したって全然おかしくない

成長してもこんな美人だし…

いや むしろ結婚してる確率が高い!!

いや その前にオレが結婚してるじゃないか!!

子供も生まれるじゃないか!!

なに ちょっと期待してるんだオレ!?

何もあるわけじゃないのに…

そうだ…それなら いっそ…何も話しかけない方がいいのかも

想い出は美しいまま……

変にいじくり回してぶちこわすより…

「……」

いや…

また逃げるのかオレ……!?

また15年前のように遠野から逃げて…

それを ずっと後悔し続けるのか!?

「あのっ…スイマセン!」

「…はい?」

「………え…と……その………」

「あ!!そ……そのマンガ
これから読むんですか!?」

「え?あ コレですか?…そうですけど…」

「あっと…ええー…
あの…ボクもそれすごく読みたくてですね…だから その~~」

何 言ってるんだオレ!?

「ああ…別にいいですよ
どーぞ」

「と…
遠野……じゃない?
あの……土岐耕一です……中学の同級生だった…」

言ってしまった…!!

「土岐くん!?うわっなつかしーーー!!」

「え……あ……覚えてる!?」

「覚えてるよー!」

「すごーい!何年ぶりだろ!?」

「じゅ…
…15年だよ!15年ぶり!!」

「えーー何で ここにいるのー!?」

「あ…会社帰りにちょっと寄ってみたんだ!
ネカフェって来たこと無かったから!」

「そうなんだー」

「今 何してるの!?仕事は?」

「あ…経理だよ!化粧品会社の」

「へー!」

「と…遠野は!?」

「あたしは派遣だよー!ただの事務
すごいねー経理なんて!」

「すごいねー経理なんて!」

「いやそんな!」

「オイ!」

「うるせえ」

「あっ…スイマセン!」

「ね あそこに座ろっか?」

「え?あ……うん」

「いやー…でもびっくりしたぁ」

「………」

オレのこと…

覚えててくれた…覚えててくれた…!

「なんか…立派になったんだねー土岐くんも
中学生のときは あんなにかわいかったのになー」

「遠野だって…すごくキレイになったじゃない!」

「ぷッ」

「な…ちょっとやめてよーもーーー」

「あ…ハハ」

「………あの…遠野は?結婚は?」

「結婚?
あー…してないよ」

「………そっか…」

「土岐くんは?」

「え!?」

「………ああ…うん………したよ…
秋に子供も生まれるんだ」

「えー!!ホント!?おめでとーー!!」

「あっ ダメだ
静かに静かに…」

「ハハ…ありがとう」

「ねぇ
どんな人?奥さんって」

「!」

「うーん…何か……話しやすい人だよ」

「何それぇ?
でもすごい いい人なんだろうねーー」

「いいなー結婚かあー」

「…あの…さ
もし良かったら…連絡先……」

ピルルルルルルルッ

「!!!」

ピルルルルルルッ

「ごめん 電話…
ちょ…ちょっと待ってて!!」

「あ…うん…」

「……もしもし?」

『あ……耕一くん?
…もう仕事終わった?』

「えっ!?ああ…えーと…」

「まだ…ちょっと残業で…」

『そうなの?』

「うん……ホラ月末だし…もうしばらくかかり…そうかな…」

『そっか…昨日のこと…まだ怒ってる?』

「え?ああ…いや…怒ってなんかないよ」

『耕一くんの好きなビーフシチュー作ったから!
帰ったら…ちゃんと仲直りしよ?』

「うん…わかった…うん」

「………何でウソついてんだろオレ」

再び遠野の元に戻る土岐

「ごめんごめん!」

「ふふ…くくく」

「え?」

「思い出しちゃった!あの時のこと!」

「えっ?あの……時?」

…ってどの時!?

「ホラ…理科の授業で河原に行った時さ…
土岐くんがテトラポッドの間に落ちたでしょ!?」

「あ…ああーあったあった…」

「あんとき マジあせったよ~生まれて初めてパニックになった…」

「“助けてー!”って聞こえて何かと思ったらさー!アハハハ」

ああ…またこうやって遠野と話せるなんて…夢みたいだ…

だけど…

オレにはゆきえがいる

そして……これから生まれてくる子供も…

連絡先なんて聞かない方がいい…

遠野とは もう何もありようが無いんだ

オレはもう…引き返せない…自分の人生を生きなきゃいけないんだ…

でも…

でも…

あー 神様どうか……このまま……ずっと夜が

明けなければ…

「すいませーん!!」

「店員さん!!ちょっとー!!」

「ハイ!?」

「何かパソコンおかしいんですけど…」

「あれ?何スかねコレ…」

「あのー…」

「ハイ?」

「すいません…こっちも固まってんスけど…」

「えっ?」

「なー!」

「何かオレらんとこみんなパソコン
ブッ壊れてんぞ!早く直して!」

「少々お待ち下さい!」

「……何だろ……」

「ちょっと自分のとこ見に行ってみない?」

「あ…うん」

土岐の座席に戻るとパソコンからガリガリと音がして
画面も正常に映らなくなっていた

「何じゃこりゃ…ホントに壊れてるな…」

プルルルルルルルッ

プルルルルルルルッ

びくっ

びっくりしたー…誰かのケイタイか…

店員はどこかに電話をかけ状況を報告している

「…どうしたんだろ?」

「うーん…」

すると店中のベルというベルが突然鳴り出した

土岐の携帯も突然鳴り出すが音を消すことができない

「な…何?コレ……止まんねえ…」

「と……土岐くん…あたしも…何コレッ!?」

「…………」

周りの客の携帯も同様に止めることができず
音はどんどん大きくなる

ブツッ

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第3話 雨は降り続くのネタバレ!

ブツッ

「キャーッ」

「うおっ」

「切れた切れた!!」

突然の停電
客たちはパニックになっている

「土岐くん……!」

「!!!」

「……土岐……くん……」

不安そうに遠野がぎゅっと手をつないできた

と…遠…野

「だ…大丈夫だよ!ただの停電だって!
しばらくしたら電気つくよ!」

…ああ…

……まさか

今日がこんな日になるなんて……

ただ会社帰りに何となく入っただけのネットカフェ…

こんなところでもう二度と会えないと思っていた初恋の人と……

遠野果穂とまた会えて…

そして…今 まっくらやみの中で遠野と手をつないでいる…

まるで…

まるで…

中学の頃(あのころ)みたいに………

ああ…暑い

冷房も切れたんだ…

ザァアアアア…と雨の音が聞こえている

雨の音……!?

…湿ってきた 遠野の手…

「ハァ ハァ ハァ」

暑い…

「ハァ ハァ ハァ…」

パッと再び電気がついた

「……あ」

ほっとする2人

「あっ!ごめんつい……」

「えっ!?……あ…」

「びっくりしたあ…何だったの?今の」

「ホラ…すごい雨の音
たぶん この雨のせいだよ
ここ入るときゴロゴロいってたし…」

「雷 近くに落ちちゃったんじゃない?
だからパソコンもダメになっちゃったんだよ」

「そっか…そうだね きっと」

「何かさー珍しくない?」

「え?」

「停電って!」

「子供の頃は よく停電してた気がするけど…
何か久しぶりすぎてびっくりしちゃった」

「そ……うだね…」

遠野は…あの時のこと覚えてないんだろうな………

「……あ」

「え!?」

「でも…さっきケータイが一斉に鳴ったでしょ?
雷であんな風になる?」

「あー……
何か画面もフリーズしちゃってたけど…もう 大丈夫みたい
まあ…電磁波的なそーいう 何かのせいじゃない?」

「お!それ奥さん!?」

「あッ!!!」

「見して見して」

「あ…!」

「へーーー!かわいい人だね!」

「いや…違うんだよ!
どうしても待ち受けにしろってうるさいからさぁ……」

「ふふっ 仲いいんだね!」

「いや~!そーでもないよ!」

「オイ!!」

「オイ店員ー!」

「パソコンまだつかねーんだけど!
早く何とかしてよォ!!」

「スイマセン…ちょっと電話通じなくなっちゃってまして…
店長に連絡とれないとちょっと…ボク ただのバイトなんで……」

「…うぜえ~~このネカフェ
マジ うっぜえ~~」

「どーする?もー帰る?」

「えーマジで!?」

「だってうぜえじゃんココ」

「……」

「私も……帰ろうかな
雨心配だし」

「えッ!!?」

「いや~~でも……
もう少し様子見た方がいいんじゃない?」

家に帰ったら…

日常に戻される

この夜が終わってしまう!!

「土岐くんも帰った方がいいよ
奥さんも心配しているでしょ?」

「いやいやいや大丈夫だよ!」

「メール打っとけば別に……」

「アレ!?」

「ダメだ…圏外になってる……」

「ね?帰った方がいいって」

「…………う…ん
じゃ…駅まで一緒に行こうよ……」

仕方ない…のか

確かに ゆきえは心配して待ってるだろうな

妊娠にストレスかけたら良くないし……

でもやっぱり…

帰りたくねえ~…!

「あ……あの
帰る…んスか?あなた達?」

「へ?ああ…まあハイ…」

「あっ そうスか…
えーっと あの…」

「やめと方がいいですよ!
えっと…今 ボクら外見てきたんスけど…」

「何か街は まだ停電してるみたいで
あと すごい雨で…浸水してますから!」

「えっ!?」

「電車もとまっちゃってますよ絶対!」

「……」

「ホントに水浸しだよ!」

階段を降りて外に出ようとしたが
男たちが言っていたとおり浸水していた

「うわ…!」

「………」

「あー 外も停電してる!
まっくらだもん!」

「こりゃダメだ…朝で 様子見たほうがいいよ!」

「うん…そう……だね」

その時の僕は まだ

その闇の中に何があるのか

知る由もなかったんだ…

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第4話 ネカフェの外へのネタバレ!

受付のカウンターで店員を呼ぶ土岐と遠野
店員はずっと電話をかけ続けている

「すいませーん!」

「クソ…クソ…何で通じねんだよ」

「すいません!
あの~~……」

「えっ!?」

「あ……すいません
ちょっと…席を移動したいんスけど
外すごい雨ですし…ここに泊まろうと思うんで
どっか隣同士の席ふたつ分空いていませんか?」

「あ……ハァ
わかりました」

「えっ…とじゃあ
ここでいいですか?4番と5番……」

座席に向かう2人

「えーと4番と5番
4…5…」

「ごめんね…わざわざ移動してもらっちゃって」

「いやいやネカフェ泊まるなんてオレも初めてだし
隣の方が何かと安心でしょ」

「………大丈夫かな?」

「朝になったらちゃんと帰れるかしら?」

「大丈夫だって!水もひくだろうし…電車も動いてるって!」

ドンッ

「!」

店内を歩いていたら男とぶつかってしまった

「あ……スイマセ…」

! でか…!

「いやあ……まいりましたね
すごい雨で…」

「あ……そうすねぇ」

一言話すと男は去っていった

「……あ ここだ…4番と5番」

「じゃあ おやすみ土岐くん」

「うん おやすみ
何かあったらすぐ言ってよ!」

ふーーー

眠れねーな………

もう2時か……

ゆきえ心配してるよな……やっぱり

もう一回メールを…ダメか……

帰ったらなんて言われるかな…

……絶対めんどくさくなるなぁ~…

「…」

夜が明けたら

遠野ともお別れか…遠野……

「…きて…」

「おきて…」

「ん…ゆきえ…わかったわかった」

「土岐くん!!」

「……えっ!?」

「土岐くん起きて!!」

「ん…遠野…?」

「ど どうしたの……?」

「暑っ…!」

「何コレ電気ついてないの?冷房は……?」

「土岐くん…
何か……おかしいみたいなの……」

むわっとする店内

「今 何時…?」

「えっと…4時半」

「……いつからこんななってんの?」

「わかんない……すごく暑くておきたら電気消えてて……
それに何か……人の気配が全然しなくて……」

「えっ!?」

慌てて店内を確認する2人

「すいません!!」

「店員さーん!!」

「………」

「……………どうしたんだろ?」

「だ……大丈夫だよ!何でもないって!
外出てみよう 外!!」

外に続く階段を降りていくと
他の客を見かける

「あ!」

「すいません!何かあったんスか!?」

男はただまっすぐ入り口の方を指さした
だが様子がおかしい

「え……?」

2人は急いで階段を降り外へ出ると

そこはネットカフェの建物以外、他の建物も人も
何もない場所になっていた

彼方には地平線が見える
昨晩の雨で一帯が水浸しになっている

「………は?」

「な…にコレ……?」

「オイ!!聞いてんだよこっちが!!
ちゃんと説明しろよ コラ!!」

「そんな……オレが分かるわけないじゃないですか……」

「てめー店員だろうがよ!責任あんだろ
ああ!?」

「あんた達がネカフェ行こうなんて言うからじゃん!
何とかしてよォ!?」

「イミわかんない……ひぐっ……!」

「ミクぅ」

「こんなのヤだあ~~~
うええええ~~~~~」

「何これ…?
土岐くん……何コレ……?」

「わか……んない……」

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第5話 最初の混乱のネタバレ!

「………」

「土岐…くん
何……これ……」

「わか…んない!
何で!?……はァ!?」

「さっきまで…ネカフェに入る前まで…
普通のさんざん見飽きた…
いつもの街だったじゃないかよ!?」

「何だよコレッ!?」

「夢…?
夢でしょコレ!?ありえないって…
CGでしょ!?」

「土岐くん…」

「あ~…何で!?
ネカフェに入ったのが………
それがダメだったの!?」

「オレが“帰りたくねー”って
“帰ったら またゆきえと仲直りの儀式しなきゃなんねーの
めんどくせーーー”って思っちゃったから!?」

ハッ

あの時…遠野との夜(この夜)が

ずっと続けばいいって思っちゃったから!?

「ゆきえ……」

バッと携帯を取り出し、電話をかける土岐
その様子を見ている遠野

「ゆきえ!!」

「………」

「ゆきえはどーなっちゃったんだ!?
つながれよくそケータイ!!」

「子供は……!?
おなかの子は!?」

「ごめん……ごめんよォ~!ゆきえ~!!!」

「土岐くん!!」

「大丈夫!!大丈夫だよ!!」

「しっかりして!!」

遠野の声は聞こえずますますパニックになる土岐
携帯は依然繋がらない

「ごめんなさい~ッ」

バッ

「だいじょうぶ
奥さんも子供も絶対無事だよ!」

土岐を落ち着かせるために遠野が土岐を
抱きしめた

「……ね?」

「とっ…とお…の…」

ようやく我に返った土岐

「とにかく聞こう?周りの人達に…
状況を……」

「………う…うん…」

土岐から離れた遠野が辺りが水浸しの中
じゅぶじゅぶと他の客の方に向かっていった

「…………」

遠野はまず、店員に話かけた

「すいません
あの…!」

「いつ気付かれました!?
こんな風になってるの…」

「あ……さっきですよボクも!
また停電して…そしたらすごい暑さで
外の様子を見に来たらこんな なってて…」

「そう……なんですか…」

「…ありえないっスよコレ…
何だっつうんですか!?
あ~~~~よりによってこんな…バイト中に…」

「携帯は……電話は やっぱダメですか!?」

「ダメっすよ…
ネットも電話も…昨日の夜のあの停電の時からずっと…」

「ふッざけんな!!何でオレがこんな目に遭わなきゃいけねーんだよ!?」

「こんなことってあるんですかね!?
ほんの何時間かの間にこんな なっちゃうことって………」

「…………」

他の客も次々に喋りだした

「なんか…核とか
落ちちゃったんじゃないっすか!?」

「それか すげー大洪水とか…
何かの大事故とか……あ テロかも……」

「ウソォーッ!?」

「いやあーッッ」

「や…やめて下さいよ
変なこと言うの!!
そんな…音も衝撃も何もなかったじゃないですか!!」

「………あぁ……」

「もういや…おうち帰りたい…
シャワー浴びたい…
マンゴープリン食べたい!」

「駅ってどっち!?
あたし帰るから!」

「えぇ…?」

「オ……オレも行くぞ!
家族のとこに行かなきゃ…オレが行かなきゃ!」

「ちょ…!危ないですよ!
何があるか…」

「うるさい!
松田 オマエも来い!」

「え!?」

「元はと言えば オマエがこんなネカフェなんかに
誘うからだ…!」

「帰るって…だって…
見る限り何も無いじゃないですか!?
ここで救助を待った方が…」

「そうだよ!早く呼べよ店員!
レスキュー隊的なの!」

「だから電話全部死んでるんだって!!」

「ぎあ~~~~ッ」

「!!!」

突然聞こえた誰かの叫び声

「やめ…」

「ぎゃッ」

「ひィッ」

「ごぅぶッ」

「オイ…何だよ!?」

「建物の裏だ!!」

ばしゃばしゃ

土岐達が建物の裏に行くと…

「たすけ……」

ボゴッ

「あ゛ッ」

ゴッ

ガッ

「ぐぎゃッ!」

大柄の男が数人の男を一方的に殴っているのが目に入った
すでに気を失っている者もいる

「言え!」

「言え!」

「言え!」

「言え!」

大柄の男はぶつぶつと言いながらずっと殴り続けている
その状況に土岐は茫然としていたが

「何してるんですかッ!?」

遠野がまっさきに大柄の男を止めに走った

「やめ……
やめて下さい!」

「はぁ?なんで?」

「こいつら何か知ってる…
隠してんだ!!オレが吐かせてやる!!」

ガツガツとなおも殴り続ける男

「やめて!!
死んじゃうから…!!」

「土岐くんっ…!」

「ハッ」

「ちょ…やめっ!
やめてください!!!」

「話せ
オラァァァッ!!!」

ようやく大柄の男を引きはがせた土岐達

「な…何があったっつーんですか!?」

「…こいつら ここでコソコソ話してやがったんだ!」

「“この状況はマズイ”とか!
“やっぱりアレは本当だった”とかな!」

「ええ…!?」

「だからって 何で殴るんですか!?」

「大丈夫ですか?
立てますか……?」

「ふぁあ…」

遠野が倒れてる男を抱きかかえる

「とにかく中に入って手当てしなきゃ…
土岐くん手伝って!」

「えっ!?あ…うん!」

「しっかりしてください!」

「あ…ボクも手伝いますよ!」

「………………」

何も分からない闇のような状況の中……

遠野の優しさと強さが

僕の唯一の光だった

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第6話 助は来ないのネタバレ!

長い夜が明けて

太陽は高く上り昼になり…

僕らは何もわからないまま

ただ助けを待っていた

「ふーーーー…」

やばい…電池なくなってきた

電源…切っておこう

「ハァ……水」

携帯の電源を切り土岐は個室から出た

むわぁ…とする店内

店内のあちこちで他の客も同様に、暑さに耐えながら助けを待っている

店内のドリンクバーにて水を補給する土岐

「……………ぬる……」

「遠野ー!水持ってきたけど…飲む?」

「遠野…?あれ?」

遠野がいる個室に向かうも本人はいない

店内を探し回ると遠野の声が聞こえた

「遠野ー…」

「大丈夫ですか?まだ痛みます?」

「ここ……バンソウコウ貼り直しますね」

「すみません…いでで…………」

遠野は男に殴られた客の介抱をしていた

「……と…遠野!
水持ってきたから…ちょっと休みなよ!」

「……あ
土岐くん…ありがとう」

「…いや………」

「ふぅ……」

「暑いね…大丈夫?」

「うん……なんとか…」

「…さっき携帯に入ってるラジオ点けてみたけどダメだったよ
どうなってるんだろう?状況は
救助…来てくれるかな…」

「………心配でしょ?」

「え?……うん…そうだね…」

「奥さん
妊娠中だもんね…」

「……あの…遠野は…大丈夫?
ホラ あの家族とか…彼氏…とか…」

「……………大丈夫…だよ
親は地元だし…彼氏は今いないから」

「そ………そっか……」

「あのさ…遠野はどうして ここ入ったの?
ネカフェってよく来るの?」

「ううん 初めて来たの…
…うーんどうしてかなあ…」

「仕事帰りにふだん通らない道歩いてて
偶然 ここの前に出た途端
急に入ってみたくなっちゃったの…」

「何か フッと考えちゃったんだよね
“家に帰っても何もない…”
“ただごはん食べてテレビ見て
オフロ入って寝るだけだ”」

「こんなことになっちゃったけど
でも…土岐くんとまた会えたのは良かったよ…
なんか…中学生の頃(あのころ)に戻れたみたいで……」

「お…オレも!オレもだよ!!」

「ほんと?」

「うん!わかる…すっげー よくわかるよ!」

「何か…思うんだよ
最近 特に…
もう一回あの頃に戻れたら…どうなるんだろうって」

「……もし本当に戻れたら…
…どうしたい?」

「…え!?」

「あのう」

突然、客を殴っていた大柄の男が話しかけてきた

「いや~どうも…さっきはスイマセン
ついカッとなっちゃって…」

「………」

「…謝るなら
先にあなたが殴った人達に謝ってください」

「!」

遠野の発言に驚きを隠せない土岐

「……そうですね…こりゃどうも…」

男はドスドスと歩き、殴った相手の元へ向かった

「大丈夫ですか?」

「なっ…なんだよ!」

「すいませんさっきは…つい手が出ちゃいまして
ちょっと あなた達があんまり怪しかったもんですから…」

「…………」

「私 寺沢といいます
無事帰ったらきちんと償わせて下さい」

「……他の方達は?」

「…………となり……」

「じゃあ また」

「……」

寺沢は隣も個室も同様にノックし殴った相手に謝罪をしていた

「…なんか根は悪い人じゃないのかもね……」

「……だといいけど…」

土岐達が廊下で話しているとまた別の話声が聞こえた

「あーのどかわくぅ」

「暑い!」

「冷たいモノ飲みたいよぉ」

「おなかすいたぁ…こんなんじゃ足りないよぉ」

「ダメ!このコーラまっずい!!」

「オレンジジュースは?」

「あーーーーー…シャワーあびたいーーー!」

女子大生3人が口々に言いながら、水や食料に遠慮なく手をつけていく

「なぁ」

「助けがいつ来るかわからねーだろ?
皆のモンだろうがソレ
そんな カブカブ飲み食いするんじゃねーよ」

寺沢が彼女たちの前に立ち忠告した

「…………ハイ……」

その様子を見ていた土岐達…

「………いつ来るのかな…救助は……」

「救助は……
もう来ないんです…」

「え!?」

振り返ると寺沢に殴られた客が立っていた

「もう助けは来ないんです…永遠に…」

「……は!?どういうことですか!?」

「きっと ここ…もう日本じゃないんです…!」

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第7話 パワースポットのネタバレ!

「……え?」

「今……何て言いました!?」

「もう…きっと日本じゃないんです ここ
誰も助けになんか来てくれない……!」

「…………どういうこと…ですか?」

「まさか こんなことになるなんて……
マジだったなんて思わなかったんスよ…!」

「ちょっと!ハッキリ言って下さい!
何か知ってるんですか!?」

「…………」

「このネカフェは…
パワースポットなんです!」

「…は!?」

「ネットで…ネットでみんな言ってたんです!!」

「このネカフェに泊まると 天井がぐわんぐわん回るとか……
昔 聖地だった場所だとか!」

「このビルに入った店の人間が何人も発狂してて!
とのかくヤバイ場所だって書き込みがいっぱいあるんスよ!!」

「…………」

「で! オフ会で来たんですオレら!
ここで……何か古代の霊界の扉を開く儀式っていうのを
試してみようって!」

「どーてことないヤツなんスよ?
紙に呪文書いて…燃やして…」

「誰も本気で信じてなかったのに…
だから集団パニックとかじゃないんだ…」

「ホントに異次元に通じてたんですよ!!ココは!!
アハハハハハハハハ!やっべーーーーーーーー!!」

「あははははははははははははは」

「ぶッ」

ガッと後ろから何者かに口を塞がれた男

「それ以上くだらねーこと言ってたら…
今度はオレがボコボコにするぞ!!」

「ちょっと!!この人ケガしてるんですよ!」

遠野の言葉に男は口を塞いでいる男を開放する

「ぶはぁッ ゲホッゲホッ」

「いい年こいて……バカかオマエは!?」

「………」

「こんな時にふざけて何が楽しいんだ!?」

「…………」

「もう我慢できねー!!
オレは外の様子を見に行くぞ!!」

「え!?
ちょっと…救助を待った方が…」

「救助!?」

「そんなもん来るかどうか分からねーだろうが!
こうしてる間にも家族がどんな目に遭ってるか…!」

……!!……ゆきえ…!

「……」

「松田!おまえも来い!!」

「ええ………!?いや………
オレは…その………課長みたいに家族もいませんし…」

「いいから来い!!こんなネカフェなんかにいるよりマシだろ!!」

「いや~…しかし…」

「……っ」

「もういい!!オレ一人で行く!!」

男が走り出したところで寺沢が止めにはいった

「!!!」

「まあまあ
冷静になって下さいよ」

「………どいてくれ!!」

「確かに あなたの言う通り外の状況を把握しておく必要はあります」

「でも もう昼過ぎですよ?
じきに夜になる…さすがに危険だと思いますよ」

「それに一人じゃダメだ
ケガでもしたらどうするんです?」

「食料と水も必要だ…
行くなら やはり複数で行った方がいいでしょう」

「オレも行きます
明日 夜が明けましてから出発しましょう
どうです?」

「……!」

「……ふん!」

「誰か!!他に行きたい人は いますか!?」

「………」

寺沢の呼びかけに対して手を挙げた者がいる

「私 行きます」

「と……遠野!?」

「まっ…待ちなよ!あぶないって!」

「ここでじっとしてても何も分からないし…
何が起こったのか見極めないと……」

「だからって遠野が…!」

「他には!?」

「あたしも行く!」

「もう ここにいるのヤダ!
早く帰りたい!」

「ミク!」

「…………っ
オ…オレも!!オレも行く!!」

「土岐くん…」

「………では5人ということで」

「明日夜が明けたら出発しましょう!」

個室に戻り与えられた食料を食べている土岐

「………」

つい行くって言ってしまった…

…やっぱやめようかな…

でも遠野を一人で行かすわけには………

“異次元に通じてたんですよ!!”

そんなわけあるか!

…でもだったら何なんだコレ…!?

説明が思いつかねぇ……

だいたい何でこんなに暑いんだ!?

…嫌だ…考えたくない…

考えたら何か……悪いところへ行きついてしまいそうだ…

ガラッと隣の個室の扉が開く音がした

遠野が外に向かうのが見えた

「遠野…?」

土岐も遠野の後を追って外に向かう

「遠野!」

「あぶないよ 外に出ちゃ…!」

「土岐くん」

「!!!」

「と…遠野!?」

「………不安だよ
どうしよう……このまま家に帰れなかったら…」

「だっ…大丈夫!!大丈夫だよ
絶対!!帰れるよ!!」

「…ホント?」

「きっと…すぐに帰れるよ…」

その時僕は思った

“遠野は僕が守るんだ”と……

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第8話 湿地帯の7人のネタバレ!

水と……懐中電灯と

パンをお菓子一日分……

あと携帯も……通じないけど…

「準備はいいですか?」

「……ハイ」

「ミク……ホントに行くの?」

「うん…大丈夫
危なかったらすぐ戻ってくるし」

「気を付けてね…!?
あー あたし心配で泣いちゃうよ!」

「外の状況を把握出来たら戻りますから
遅くても夜までには…
もしかしたら助けを呼んでこれるかもしれませんし…」

「いいから さっさと出発するぞ!!
時間がもったいねぇ!!」

「あ…あの 里村…さん」

「あ!?」

「やっぱり あの…
僕も……行った方がいいかと思いまして……」

「何だ松田?昨日はあんなにビビってたじゃねーか」

「オマエなんか…どーで使えねーんじゃねーのか?」

「………いえ…」

「まあまあ!
人数は多い方がいいですから」

「じゃあ…オレも行ってみますわ」

「えっ!?おいアッチャン!!」

「ミクちゃん…悪いけどオレ頼りになっから!
ガンガン頼ってよ!ね?」

「………………ん………」

「えー…この7人でいいですか?もう行く人いませんね?
じゃあ出発しましょう!!」

「どこへ向かう?」

「私の時計に磁石がついてますから
とりあえず東へ……都心の方へ向かいましょう」

「寺沢さん…だったよな?
本当に大丈夫か?その磁石…」

「大丈夫ですよ」

「遠野…大丈夫?ハイヒールで歩きにくくない?」

「うん…なんとか
ありがとう」

「いいですね!?
日没までには戻りますから!
余計な心配はしないで下さいね!」

「………」

ゆきえ…

大丈夫…大丈夫だ!

きっと無事でいる………ゆきえなら…

湿地帯を歩く7人

「ハァ ハァ ハァ」

「ハァ ハァ」

「暑い……ですね」

「うるさい松田!
そんなこと言われなくてもわかってる!」

「て……寺沢…さん?
もう けっこう歩きましたよね?」

「そうですね…2、3駅ぶん
くらいは来ましたか…」

「…………じゃあ
けっこう都心に近づいてきてますよね…?」

「もうずーっと…建物のカケラすらないですよ…」

「………とにかく行けるところまで行ってみましょう」

「これ……何で こんな暑いんですかね?
ホントに日本すかここ!?」

「………」

「どんな災害だったらこんななっちゃうっていうんすか?
この水も意味わからないし…見当つかないっスよ…」

「………」

「はッ!
じゃー まじでヤバイってことじゃねーの?」

「みんな死亡した的な?
生き残りはオレらだけ的な感じじゃね?」

「ちょっと!そーいう事言い出すなら帰ってよ!」

「もとはといえばあんた達と合コンなんかしたから…
あんた達がネカフェに行こうなんて言ったから……!」

「何だよソレ?関係ねぇじゃん
オマエらだってノッてきただろ?」

「関係ある!!
何で あたしがこんな目に遭わなきゃいけないわけ!?」

「おまえら!うるせえぞ!!
イライラするから黙って歩け!!!」

「…あぁ!?」

「何だよ オッサン?
さっきから てめーこそギャーギャーうるせーんだよ」

「な…何がだ!?」

「ちょっと……!やめて下さい
こんな時に…!」

「きゃあーーーーッ」

「!!!」

「どうしたッ!?」

「なっ 何かいるッ!!!」

「な…何かって何だよ!?」

「み…水の中!水の中に…!」

じゃばじゃばじゃば

「うおっ!?」

「いる…何かいるぞ!」

「とっ土岐くん!!」

「だ…大丈夫…!
遠野…大丈夫!!」

ちゃぽ…

「!!!」

びゅっ

べちゃッ

「ぎゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ」

水中からうつぼのようなヒルのような得体のしれない生物が
飛び出しててミクの足に絡みついた

「いやああああああああああッ」

「とってッ!とってッ!」

「あああ吸ってるッ
何か吸ってるぅうう」

「いいいああああああ」

「ちょっとォーッ
あんた頼れって言ったでしょォ!!!?
何とかしてよォーッ!!!」

寺沢がミクに近づき謎の生物から引きはがそうと試みる

「動くな!」

「い…痛い
痛い痛いッ!!!」

「はっ…!はりついて…」

「誰か!!ライター持ってるヤツ!」

「あ…土岐くん!!!
土岐くん持ってるでしょ!?」

「あ…!」

「早く貸せッ!!!」

寺沢が火を点け、生物を火で炙ると
ようやく謎の生物はミクから離れ再び水中に戻っていった

「うぐっ
うええええええん」

……今の何!?

ミミズ…じゃねえ…魚でも…

もしかして…

本当にオレ達…!?

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第9話 土岐のトラウマのネタバレ!

オレは…

オレは一体こんなとこで

何をしているんだろう?

ただ仕事帰りにネカフェに寄っただけなのに

ただそこで

初恋の人に再開しただけなのに…

何でこんなクソ暑い湿地の中で

見ず知らずの人達と

途方に暮れなきゃならないんだろう…?

「大丈夫!?痛い!?」

「うえっ…ひぐっ
痛いよォ…じんじんするぅ!」

「……何だったんだ?……さっきの…」

「………」

「あんな生き物いるのか!?
何なんだよ あの気持ちわりーのは!」

「オイ松田!!」

「かっ 課長!
落ち着いて下さいっ!」

「なんかっ
どっかのマニアが飼ってた珍しい生き物じゃないスかっ!?
それが逃げだしたとかで…」

「ハッ
テキトーなこと言ってんじゃねーよオッサン!」

オレ……体が固まって

全然動けなかった…!

もし襲われたのが遠野だったとしても

オレ……何もできなかったんじゃないか!?

遠野を守るとか言って…

全然ダメじゃないかオレ……!

結局動いたのはこの人

寺沢…さん

「オイ!!
ここでグズグズしてる場合じゃねーーーーぞ!!!」

「アレ以外にも何がいるかわからねーー!
もっとヤバイのがいるかも……
これ以上進むのは危険だ!!」

「戻るぞ!!あそこに!!」

「え…えッ!?戻るのっ…!?」

「あんなシャワーもトイレも使えないとこ…!
足痛いし歩けない!
ヤダよぉ!早く家に帰りたい!!」

「くだらねー口応えしてんじゃねぇ
オマエを助けてやったのはオレだろ?
だまって従えよ」

「……………」

「歩けないなら誰かにおぶってもらえ!
戻るぞ!!」

「何だよあいつ?
しょ…しょーがねーな
オレがおぶってやるよ」

「…………」

い……いいのか!?

このままネカフェに戻っちゃって

まだ何もわかってないじゃないか!?

いつまであそこにいればいいんだ!?この人達と!?

「土岐くん」

「言って」

「………あ……」

そうだ…そうだった

オレはあの時から…

ずーっと自分の気持ちを押し殺して

責任も取らず切りひらきもせず

上っ面だけで流されて…流されて…

「まっ…」

「待って下さいッ」

「……あ!?」

「まだ何もわかってないじゃないですか!状況は!!
今も戻っても…ただ だらだら待つことしかできないじゃないですか!!」

「進むべきです!
とにかく…何かがわかるまでは!」

「……何だと?」

「アンタさっきもボーッとつっ立ってただけじゃねーか
かっこつけてんじゃねーよ!責任とれんのか!?」

「せっ……責任って……!」

「私も進むべきだと思います!
今戻ったら…ここまで来た意味がないでしょう!?」

「あなたこそ ひとりで何もかも決めないで!!!」

「そ……そうだ!家族がどうなってるか…オレは知りたいんだ!!」

「フンッ…ハイハイわかりましたよ
どうなっても知らねーからなオレは!」

「遠野……」

胸の奥の何かが

フツフツと音をたてはじめてたのを

僕は感じていた

「ありがとう……」

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第10話 守って……のネタバレ!

ハァハァ

ハァハァハァ

僕らは

僕らが進み続けた

けれど昼になり日差しは ますます強くなっても

僕らの前には ただ何もない

湿地帯が広がるだけだった……

遠野がふらついて土岐にもたれかかる

「!」

「ハァッハァ…土岐…くん」

「遠野……頑張って…もう少し
もう少し進めば……何か……」

「オイ……もう少しもう少しって…
どこまで進めば気が済むんだ!?」

「寺沢さん…何かがわかるまでですよ…!」

「“何かがわかるまで”!?ハッ」

「もう充分わかっただろうが
いくら進んだって何もねーってことが!」

「……」

「オマエだって気付いてんだろ!?
もうオレらしかいねーんだよこの世界には!!」

「元の世界は どっかい消えちまったんだよ!!!」

「そんな…そんな……ことは……」

「うっうう…」

「何で…?う…」

メンバーの中に絶望が広がる
ミクが再び泣き出した

「……クソが………!」

「オレが………何したっていうんだ
コツコツコツコツ クソまじめに働いてきて…コレか!!」

「家族のために働いてきて……
結局こんな わけわかんねー奪われ方すんのかよ!?」

「…………………」

「課長!
き……気を確かに……」

「何だと!?」

ガキッ

「おあ゛あッ」

頭に血がのぼっている課長が部下の松田の顔に
肘鉄をくらわした

ゴッ

ゴッ

ゴッ

なおも松田の画面を一方的に殴り続ける課長

「オマエがネカフェなんか連れてきたからだ!!
オレの足ばっかりひっぱりやがって…無能のくせに!!」

「ちょ……ちょっと」

土岐が止めに入るも手をゆるめない課長

「あがッ」

「課長…やめてくださ…」

「何も役にも立たねー給料ドロボーが!!
タダ飯ぐらいのクセしやがって!!」

「やめて…やめろよ!!」

「死ね!!
オマエなんか生きてる価値ねーんだよ!!!」

「やめろコラァ!!!」

ザクッ

「かっ?」

「かはっ…」

松田が鞄の中からカッターを取り出し

課長の喉元を一突きした

課長の首から血がぴゅーぴゅーと血があふれ出す

「ハ…」

「ハハハハハッ」

「やった………やってやったッハハハ」

「ずーーーーーっと!ずーーーーーーっとだ!
ずーーーーーっとオマエはオレのプライドをズタズタに
してきたんだ!」

「ザマーーーミロ!!ハハハハハハハハ」

「あ……は……」

くるりと松田が向き直り、土岐と目が合った

「……なに?
なんか文句あんの?ハハハハ」

「ハァーーーーーーー
何年ぶりだ こんな気持ちいいの!
最高だ!!何やったっていいんだ!!
会社も警察も関係ねー!
課長ぶっ殺しても捕まんねーんだ!!ギャハハハハッ」

「いやあああーッ助けてェーッ!!!」

アッチャンの後ろにおんぶされていたミクが
走って逃げだした

「ほっ」

「何だテメー走れんじゃねーか!待てコラ!」

「いやああああッ」

その様子をみて松田がカッターを持ったままミクを追いかけた
髪の毛を掴まれ、捕まってしまった

「オイ!おまえら!動くなよ!
こいつもブッ刺すぞ!」

「ひィあ…」

ミクの顔面にカッターが突き付けられている

「オイ………おまえ大学生か?」

「答えろよ!」

「そ……そうれす!」

「そっか~~…いいなあ
どーせ 何も考えないで遊びまっくってんだろ?親の金で!
オレが社会のきびしさを教えてやるよ」

ミクを無理やりしゃがませて
松田が言い放った

「しゃぶれ」

「い……いや……」

ミクが否定するもカッターを振りかざしてくる松田

「しゃぶるか死ぬかどっちがいい?」

「3秒以内!ハイ3、2……」

「1!」

脅され松田のズボンのジッパーを下ろし

松田のそれを咥えはじめた

「ひぐっ」

「う……」

「んぐ…」

「この女2日洗ってねぇ
俺のちんぽなめてやがるぜ!」

「何味だ!暑さでベトベトだからしょっぱいか?
このあと俺の全身の汗も全部なめさすからな!」

最悪だ…

最悪だ………

最悪だ!

どうする!?

オレはどうすればいい!?

「土岐くん」

「守って 土岐くん」

そうだ…今オレには

遠野がいるんだ!

もしも遠野を守れなかったりしたら…

もう一度失ってしまったら…

オレは……オレは…!!

「守る……守るよ」

「何があっても…遠野だけは…絶対!」

じゃぶっ

じゃぶ

「!!!」

アッチャンが松田の元にどんどん近づいてくる

「オイッ
何 勝手に動いてんだコラッ」

「まあまあ
大丈夫……オレもわかってたんだって」

アッチャンは鞄をごそごそと漁り

その手にはスタンガンが握られていた

「こうなったら もうやったもん勝ちだろ?」

「オレにもヤらせろよ」
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感想

パニック物の1巻という事もあり、導入部分はものすごく作品の中に引き込まれました。

スピード感もありあっという間に読み終えました。

とても続きが気になる内容ですね。

どうして異次元に行ってしまったのか、本当に日本なのか、主人公が家族の元に帰れるのか見ものです。

ただ、主人公が周りに流されすぎ…というのもありましたね。

奥さんと子供いるのに頭の中は初恋の人でいっぱいとか…。

主人公の性格が私の好みじゃないのかもしれないですね。

今後、どうかわっていくのか楽しみです!
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